学校の先生方へ
血友病の子どもたちを担当される先生方へ
血友病とは?
血友病の症状
血友病の子どもは、体の色々なところに出血することがあります。
目に見えない体の中で出血していることもあります

出血しやすい部位と年齢
出血しやすい部位は年齢によって異なり、子どもから大人への成長に伴い変化していきます。また出血は関節や筋肉の中など、外からは見えないところで起こることもあります。

藤井輝久,山﨑尚也.なるほど!血友病まねーじめんと.第4版,2019年3月発行,p.12.
http://www.aids-chushi.or.jp/ketsuyu/
血友病の重症度と出血の程度
血友病は、「血が止まるまでに時間がかかる病気」ですが、「出血しやすい病気」ではありません。ケガをする危険性は血友病ではない子どもと変わらず、学校生活において「出血しないように」と過度に心配する必要はありません。血友病患者さんのなかには、大人になるまで病気と知らずに生活していて、手術や事故などではじめて血友病だとわかった人もいます。
血友病のなかでも重症の子どもは学校生活で、多少、注意が必要ですが、軽症から中等症の子どもは、ふだんの生活で出血することはほとんどありません。重症でも定期的に注射をしている子どもは軽症や中等症と同じで、学校でふつうの生活をさせてかまいません。なお、体重と運動量が増える時期(小学校高学年~高校の始め頃)は、出血が一時的に増えることがありますので、注意してください。

血友病の重症度と出血の程度
重症度 | 凝固因子の量 (正常な子どもと比べて) |
出血の程度 | 治療と予防 |
---|---|---|---|
重症 | 1%未満 | 月に数回程度。 関節や筋肉の出血が多い。 |
定期的に薬を注射している子どもが多く、出血はほとんど起こりません。出血した場合は薬を追加して注射します。 |
中等症 | 1〜5%未満 | 数ヵ月に1回程度。 | 活動量の多い子どもや関節などに繰り返し出血する場合には予防的に薬を注射します。 |
軽症 | 5%以上 | 日常生活ではほとんどなし。 | 大ケガなどによる出血の場合は薬を注射します。 |
*治療法の詳細は「治療方法」をご覧ください。