血友病についてのQ&A

血友病ってなに?

その他

Q4

次に生まれてくる子も血友病になるのでしょうか。

A4

遺伝による血友病ならば、兄弟も血友病になる可能性があります。もしご希望があればお母さん自身が保因者診断を受けることも可能です(家系に血友病がない場合)。

次に生まれてくる子も血友病になるのでしょうか。

遺 伝(X 連鎖性遺伝)

ヒトの遺伝情報は23 対の染色体に納まっており、血友病を決める遺伝子は、23 番目の染色体(性染色体)のX 染色体にあります。この染色体は性別を決める染色体で、男子はXY、女子はXX の対になっています。そのため、X 染色体に異常があると、男子は必ず血友病になります。しかし、女子は一方のX 染色体だけに異常がある場合は保因者にとどまり、血友病になることはありません。

兄 弟

血友病の50%は突然変異によるものです。しかし、発症した血友病が、遺伝(母親が保因者)によるものだとすると、今後生まれる男の子は血友病、女の子は保因者である可能性がそれぞれに1/2 あります。

結 婚

血友病患者さん(男性)が、将来、健康な女性と結婚した場合、生まれる男の子は全て健康ですが、女の子は全て保因者になります。また、保因者の女性と結婚した場合は、生まれる男の子が血友病である確率は1/2であり、女の子は保因者あるいは女性血友病になります。

保因者

保因者は症状もなく、一般的に患者ではありません。時に凝固因子レベルが低いことがあり、外傷や分娩時などに出血量が多いこともあります。また、健康な男性と結婚した場合、子どもが血友病となる確率は1/4 です。

保因者診断

保因者であるかどうかは、家系図を作ることで、ある程度推測することができます。確実保因者とは、
 

  • 血友病患者の娘
  • 2 人以上の患者の母
  • 1 人の患者の母で血族にも患者がいる場合です。
     

この場合には検査は必要ありません。しかし、それ以外の場合、保因者診断として、凝固免疫学的検査(F Ⅷ /VWF:Ag 比0.7 以下を保因者)とRFLP 法によるDNA 診断があります。
血友病B の保因者の場合には第Ⅸ因子活性を調べることで判明する場合が多いのです。