節目のケアシリーズ
《こんな時、どうしたらいい?》青年期編
新社会人となっての不安
22歳の大学生です。来月から社会人です。これまでは医療費助成制度の更新などは全て親任せでした。就職を機に親元を離れ、健康保険も自分で加入します。大切な手続きがあると聞いたのですが、詳しく教えてください。
血友病の治療には高額な医療費がかかります。いくつかの制度を組み合わせることで医療費の自己負担分が助成されるので、しっかり手続きのポイントを押さえてください。
1. 特定疾病療養受療証
就職して自分の健康保険ができると、改めてこの制度の手続きが必要です。手続きの窓口は加入している健康保険の窓口です。政府管掌健康保険の場合は社会保険事務所、組合健康保険や共済保険の場合は各組合が窓口です。会社の中に手続きを行なう担当課があることも考えられるので保険証を受けとる時に確認してください。この制度を利用すると1ヶ月の医療費が1万円になります。
2. 先天性血液凝固因子障害等医療受給者証
この制度は手続きの際に保険証と1. の特定疾病療養受療証および住民票が必要です。手続きの窓口は住所地の保健所ですが、都道府県によって若干異なる場合もあるので、就職や転勤で他県に転居する場合は窓口が保健所で良いのかを電話などで確認してください。この制度を利用すると1. の自己負担1万円が助成されます。
福祉サービスや医療費助成制度の内容を理解し上手に利用することで患者さんは自ら安心して治療を受けるための環境を整えていけるのです。また、医療ソーシャルワーカーはそのためのサポーターです。気軽に利用してください。