節目のケアシリーズ
《こんな時、どうしたらいい?》学童期編
病名告知のタイミング
小学校6年生の血友病の子どもの母親です。子どもがどこまで自分の病気についてわかっているのか、どこまで話したらよいのか迷っています。病院に一緒に行ったり、患者会に参加しているので病名くらいは知っていると思うのですが、改めて確認したことはありません。
血友病センターで、何人かの高校生や中学生の患者さんに血友病をはっきり認識した時期について尋ねたことがありますが、その結果、たいていの場合(8割)、小学校の高学年か中学1年生くらいで病名と自分の体に起こる症状と、治療の方法がきちんとつながったと話してくれました。以前から病名を告げられても漠然と聞いていることがあるようで、幼いころから患者会や通院で血友病という名前を耳にしていたのに、小学6年生時に親から病名を告げられて改めて自分のこととして受け止めたお子さんもいます。
病気についての関心の度合いや家庭環境の違いによって個人差があるので一概には言えませんが、ご相談のお子さんはちょうどよいタイミングかもしれません。一度、血友病のことについて親子で率直に話し合って、お子さんがどこまでわかっているのか整理するとよいですね。
その結果、どこから話すべきか、どこまで話せるかの方向付けができてきますし、親からの働きかけによって本人も話しやすくなるかもしれません。また、病気のことすべてを親御さんが説明するのは大変なことですので、主治医やナースにも相談しながら、役割分担して病気の説明を進めてゆくとよいでしょう。
