血友病のそこが知りたい
幼少期の患者さんの運動のポイント
静岡県立こども病院 血液凝固科 小倉 妙美
一次定期補充療法が広く浸透し、2018年度の報告では重症血友病A患者では86.5%、B患者では80.8%が行っています。定期補充療法の普及により、以前ではあまり選択されなかったスポーツを行っている患者さんもいます。定期補充療法が確立する以前は出血を恐れ、医療者にも安静を指示され、スポーツどころか学校体育でさえいつも見学という患者さんも多かったようですが、血友病患者さんにも定期的な運動は大切です。運動を通してバランスのとれた筋肉を発達させ、それによって関節を保護して出血を減らすことができるからです。加えて、運動・スポーツによって肥満を防止すると膝・足関節等への負担軽減がなされ、大きなベネフィットとなります。
どのスポーツを選ぶかは主治医の先生と本人、ご家族でよく話し合って決めましょう。