学校の先生方へ

血友病の子どもたちを担当される先生方へ

体育の授業、スポーツ

学校生活における注意点

体育の授業やスポーツは、出血予防の対策をすればふつうに参加できます。
積極的に体を動かすことは心身ともによい影響を与えると考えられています

治療法が進歩した現在では、スポーツへの制限が少なくなっており、出血予防を十分に行えば、体育やクラブ活動に参加できます。しかし、どういうスポーツが適当なのか、どういう注意が必要なのかは、その子の病気の状態によって一人ひとり異なります。そのため、体育の授業内容が事前にわかれば、保護者に注意事項を確認しておくのもよいでしょう。

体育の授業、スポーツ

先生方へのメッセージ

運動には、筋力を強化して関節への負担を軽減するメリットがあります。また、友達と同じように、体育の授業やクラブ活動に参加できれば疎外感も解消されます。スポーツすることを過剰に心配するのではなく、強い身体作りをサポートしてあげてください。

勧められるスポーツ

特に、水中では関節にかかる負担が小さくなるため、血友病の子どもには水泳が推奨されています。ただ、血友病ではない子どもと同じく、プールサイドでの転倒には注意してください。

勧められるスポーツ

避けたほうがよいスポーツ

原則として、制限が必要なスポーツはないと考えてよいです。しかし、体と体がぶつかるスポーツ、特に格闘技や関節に負担がかかりやすいスポーツについては家族や主治医とよく相談してください。
米国血友病財団によるスポーツのリスク分類の表をご参考ください。

米国血友病財団によるスポーツのリスク分類

リスク分類 スポーツの種類
低リスク
  • アーチェリー
  • アクアビクス
  • ゴルフ
  • 太極拳
  • 水泳
  • ウォーキング
  • ボート漕ぎ
  • ハイキング*
中リスク
  • ジョギング
  • テニス
  • マウンテンバイク
  • スノーボード
  • ヨガ*
  • サーフィン*
  • バレーボール*
  • トラック競技*
  • スキー*
  • 水上スキー*
  • 野球**
  • サッカー**
  • ローラースケート**
  • バスケットボール**
  • 乗馬**
  • アイススケート**
  • スケートボード**
  • ジェットスキー**
  • ダイビング競技**
  • 体操競技**
  • サイクリング**
  • ダンス** 
  • ロッククライミング**
  • 武道(空手、柔道、剣道など)**
高リスク
  • アメリカンフットボール
  • ラグビー
  • ボクシング
  • 重量挙げ
  • レスリング
  • ホッケー*
  • トランポリン*

リスク分類はあくまでも目安です。

*: 運動の種類や量により出血リスクが変わることがあります。
**: 運動の種類や量により特に出血リスクが大きく変わるため、十分な注意が必要です。
Playing It Safe, Bleeding disorders, sports and exercise, National Hemophilia Foundation, 2017を参考に作表
(出典)「Challenge! Your Life」監修:備後 真登, 近澤 悠志, 2017年6月作成, p15

スポーツを行う場合の注意点

通常、スポーツを行う血友病の子どもは、医療機関の指導を受け、家庭で出血予防のための薬を注射するなどの対策をしていますが、それでも出血を繰り返す場合、また種目や運動の強度を変更する際には、薬の量や注射のタイミングなど治療の見直しが必要な場合もあります。

  • スポーツへの参加を止められるのを心配して、子どもが保護者に出血や運動種目を伝えていない可能性もあります。学校から運動の内容や子どもの様子を保護者に連絡してあげるとよいでしょう。

また、基本的なポイントとして、スポーツをするときは、足に合う靴をはくことが大切です。関節への衝撃を和らげるため、クッション性のよい靴や足首を覆うハイカットの靴を選ぶ、靴底にインソールを入れる、スポーツ用の装具やサポーターを着用するなどの工夫についても、保護者や主治医に相談してみてはいかがでしょうか。

武道の授業を行う場合

体育の授業で剣道、柔道、相撲などの武道を行う場合もあるでしょう。これらの授業も、血友病だからと過剰に心配して見学にする必要はありません。注意点を理解した上で、適切な指導をすることが大切です。

武道の授業を行う場合

武道の授業を行う場合 武道の授業を行う場合

  • 剣道では素足用のサポーターもあります。
  • 見学や挨拶時でも正座はひざや関節の負担となるため注意してください。

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