血友病の子どもたちを担当される先生方へ
学校生活における注意点
すぐに圧迫止血をします。
止まらない場合は凝固因子製剤の注射が必要です。
目に見える出血は慌ててしまいがちですが、少ししっかり対処することで止血できる場合が多いです。
圧迫止血してものどに血液が流れる場合は、すぐに耳鼻科を受診してください。その際、仰向けに寝かせると血液が気道に詰まる危険があるため、座って頭を下げるようにしましょう。
血液はあまり飲み込ませないようにしましょう。気持ちが悪くなることがあります。
すぐに冷やします。
凝固因子製剤の注射が必要な場合もあります。
痛みや腫れがひどい場合は、動き回ることで出血が続き、回復までに時間がかかってしまうため、早く凝固因子製剤を注射する必要があります。
程度が軽い場合は安静にしたあと帰宅させ、その後は保護者の判断にゆだねましょう。
目の周りの皮下出血で眼球を圧迫する心配がある場合は、凝固因子製剤を注射したほうがいいでしょう。
冷やした後、可能であれば凝固因子製剤を注射しましょう。
副木(添え木)などで固定し、すぐに病院に連れて行ってください。
関節や筋肉内出血の可能性があります。
凝固因子製剤の注射が必要となる場合があります
関節や筋肉など外からは見えない部分で出血すると、痛みで曲げ伸ばしができない、出血した場所をかばうなど、いつもと違う動きがみられます。
関節や筋肉の出血を繰り返すと、そのまま歩き方がへんになったり、関節が悪くなったりする可能性がありますので、その都度、確実に治すことが大切です。
痛みでうまく歩けない、曲げ伸ばしができない、腫れや熱感があるなどの特徴があります
足をひきずる、足が伸びないなどの特徴があります
痛みや熱感が続くようであれば凝固因子製剤を注射します。
*関節内出血を起こしやすい関節や、筋肉内出血を起こしやすい筋肉については「血友病の症状」もご覧ください。
よく観察して変調があれば、保護者に連絡し、重症なら救急車を呼びます
頭を打ったときに頭蓋内出血を起こす危険性は、血友病の子どももそうでない子どもも同じです。血友病だから頭蓋内出血を起こしやすいわけではないので、過度に心配しすぎることはありません。ただし、出血したときに治療が遅れると、出血量が増えて症状が悪化する可能性があるため、症状をよく観察しましょう。
意識があり元気な様子
必ず頭を打ったことを保護者に連絡しましょう。
意識がない、けいれんしている、頭痛、吐き気、ボーっとしている
重症と考えられる場合は緊急のため、保護者への連絡と同時に救急車を呼びます。
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