節目のケアシリーズ

《こんな時、どうしたらいい?》青年期編

障害年金の申請について

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Q

25歳の患者本人です。患者会で障害年金のことが話題になりましたが、よくわかりませんでした。障害年金の申請はどんな人ができるのか、申請をする場合の手順や必要書類などについて教えて下さい。

A

障害年金は病気やけがによる障害で日常生活や仕事をすることが困難になった場合の所得保障です。血友病の患者さんは、『障害の原因となった傷病の初診日(※1)が20歳前にあるケース』として20歳以上になったら障害基礎年金の申請ができます。

 

年金制度は複雑なので、ここでは血友病の患者さんが障害基礎年金を申請する場合に絞って解説をします。

 

<申請書類>

【1】 診断書(血液・造血器その他の障害用)様式第120号の7⇒主治医に記入してもらいます。
*関節の障害も併せて申請する場合は診断書(肢体の障害用)様式第120号の3も必要です。

【2】 病歴・就労状況等申立書⇒本人または家族が記入します。

 

【1】、【2】の書類は居住地の市区町村役場の国民年金課でもらえます。また、戸籍抄本など他にも必要な書類がありますので、申請書類をもらう際に何が必要なのかをよく確めて下さい。

 

障害認定日の診断書として有効なのは、障害認定日から3ヵ月以内のものです。 血友病の患者さんは20歳の誕生日から3ヵ月以内に受診して診断書を書いてもらいましょう。(※2)

 

ご質問の方のように、障害年金の存在を知らずに障害認定日に申請していなかった人も申請できます。この場合の手続きでは、主治医の診断書が「障害認定日」のものと、「現在の症状」のものの2種類が必要になります。関節の障害も併せて申請するなら、こちらの診断書も2種類必要です(つまり、合計4種類必要です)。

 

障害年金には『遡及請求(※3)』といって、申請日から最大5年分の障害年金の支給を遡って受けることができる制度があります。ご質問の方は現在25歳なので、今から申請して国の定めた認定基準に該当すれば、20歳の時まで遡って年金を受け取れます。5年分は遡れるといっても、医療機関のカルテの保管義務期間は5年間なので「20歳の時と30歳の時の病院が違っていると障害認定日の時のカルテがすでに破棄されている」ということもありえます。この場合、『事後重症(※4)』といって、申請日以降の状態だけが障害年金の対象となりますので、できれば20歳の誕生日からあまり経過しないうちに申請することをお勧めします。なお、2006年12月現在の障害基礎年金額は、1級990,100円/年、2級792,100円/年です。

 

注意:所得制限があります!!

障害年金は国の定めたいくつかの要件に該当しなければ受給できません。20歳前の傷病による障害基礎年金には通常の要件に加えて所得制限があります(表参照)。

 

20歳前障害の所得制限の金額

 全額支給停止2分の1支給停止
所得制限額4,621,000円3,604,000円

(金額は2006年10月現在)

 

※1 初診日: 障害の原因となった傷病について初めて医師にかかった日をいいます。

 

※2 障害認定日: 今回、ここでは20歳の誕生日を障害認定日としています。一般に障害認定日は初診日から1年6ヵ月経過した日をいいます。傷病によっては障害認定日が異なりますので血友病以外で申請する場合は申請窓口にご相談下さい。

 

※3 遡及請求: 障害認定日に障害年金に該当するケースは申請日から最大5年分の年金を遡って受給可能です。

 

※4 事後重症: 障害認定日には障害年金に該当しなかったか、障害認定日の診断書が作成できないケースは申請日(実際には申請の翌月)からの支給となります。

 

「血友病患者さんのための医療福祉ガイドブック」にも詳細な情報が掲載されていますのでご参照下さい。